ILOによる最新の統計によると、世界には、学校に行けずに過酷で違法な労働を強いられている児童労働者が1億5200万人います。
認定NPO法人ACEは、児童労働のない世界を目指し、その撤廃と予防に取り組む日本生まれの国際協力NGOです。
2014年ノーベル平和賞受賞者カイラシュ・サティヤルティ氏が呼びかけ、世界百数カ国で行われた「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本でも実施するため、1997年に5人の学生たちが創設して以来、世界の児童労働問題の解決に取り組んできました。
世界の児童労働のうち約7割が農業分野であることから、特にカカオ産業とコットン産業に焦点をあて、これまでガーナ、インドの計23のコミュニティで実施してきた支援プロジェクトでは、約1,900人の子どもたちを児童労働から解放、就学支援し、約13,000人の子どもたちの教育環境を改善してきました。
日本人なら食べたことがない人がほとんどいないチョコレート原料のカカオ豆やアパレル素材として馴染みの深いコットンなど、児童労働の存在が強く疑われている産地が多い原材料から作られている製品はたくさんあります。私たち先進国の消費者の大半も知らず知らずのうちに児童の搾取という悪に結果的に加担してしまっているのが現実です。
ACEはこうした動きを見据えて、日本国内でも、広報・啓発活動や政府への政策提言に注力するほか、支援地産カカオを使ったチョコレートをはじめとするフェアトレード商品を企業と連携して開発するなどのソーシャルビジネスの推進やサプライチェーン監査など企業のCSR調達業務を支援する活動を幅広く展開。
持続可能な開発目標(SDGs)に設定された「2025年までにすべての形態の児童労働をなくす」という目標の達成を強く願い、ACEはあらゆる企業・団体と連携をとり、さらに積極的に活動を展開していきたいと考えています。